トーアミブログ
7月11日に「TOAMI VIETNAM」の開所式を行いました。
7月11日に「TOAMI VIETNAM」の開所式を行いました。

トーアミグループは、ベトナム南部最大の鉄鋼商社のSMC社さんと日本の鉄鋼商社の阪和興業㈱さん(8078)との合弁で、2015年に「SMC TOAMI LLC」を設立し、現地で溶接金網の生産・販売を始めました。その後、「積算事業」と現地から製品を輸出して日本国内に販売したり、現地企業を紹介したりする「商社事業」も開始しましたが、本業である溶接金網の生産販売事業のみをSMC TOAMIに残し、トーアミの100%出資会社である「TOAMI VIETNAM LLC」を設立して、積算事業と商社事業を分離・移管することになりました。
「積算」と私たちが呼ぶ業務は、一般的に使われる意味と少し違うかもしれませんので、ここで簡単に説明いたします。
建築物は、たくさんの設計図を元に構築されていきますが、その中の「構造図」と呼ばれる、建物がどういう構造をしていてどういった部材をどのように配置するのか、その規格や寸法はどういったものか等がぎっしり書かれた図面を、建築現場さんからいただいてくるところから始まります。
構造図とは、建物が地震に襲われても壊れないように、長年経っても崩れたりしないように等を目的に、設計者さんが「構造計算」して作成したものなので、構造図から正しい寸法・規格の部材を読み解き生産・納入し、過不足ない数量で使用して、構造図の指示通りに施工していかなければなりません。
トーアミの4工場と住倉鋼材では、鉄筋コンクリート造の建築物に使われる、せん断補強筋(通称:フープ筋)を生産していますが、この加工・納入の明細を作成するためには、建物ごとの構造図から、必要とされるフープ筋の規格・寸法・数量を正確に把握する必要があり、その作業を「積算」と呼んでいます。
元々は各工場の事務所で積算していましたが、2020年から5工場分をまとめてSMC TOAMIで行うようになり、その後、他社さんの積算業務や、住宅を建築する際の基礎部分の鉄筋の積算等も他社さんから請け負うようになりましたが、これらの事業が今回TOAMI VIETNAMに移管された事業の1つです。
建築現場さんからいただいてきた構造図のデータをベトナムに転送すると、その図面を元に現地のスタッフさんが積算ソフトに入力していき、トーアミグループで自社開発した生産管理ソフトやお客さんから指定されたフォーマットのファイルに入力された状態のデータが返送されてきて、その加工明細を元に製品を生産していきます。
現地のスタッフさんは、日常会話の日本語はカタコトですが、構造図で使われる日本語の専門用語についてはトーアミの営業担当者より詳しいのではないか?と思うほどご存じのようで、時々驚かされることもあります。
前置きが長くなりましたが、そんなTOAMI VIETNAMは、ベトナム最大の都市である南部ホーチミン市にオフィスを借りて、内装工事も終わり、トーアミから積算業務の専門家も着任しましたので、この機会に、入居しているビルの最上階(屋上?)のレストランで開所式を開催することになりました。
お招きした現地の取引先さんや商社さん、銀行さんなどの他、社員も含めて40名ほどの小規模なものですが、取引先さんからたくさんのお花も頂戴し、華やかな会になりました。

テープカットが行われたり、日本から駆けつけてくださった取引先の社長さんから祝辞を賜ったりなど、結構盛り上がりました。また、会が終わった後は、TOAMI VIETNAMとSMC TOAMIの社員や元社員が残って、遅くまでビールで乾杯を繰り返したりするなど、とても楽しい時間を過ごしました。
トーアミグループではこれからも、このベトナムの拠点を活かして、東南アジアやそれ以外の国にも活躍の場を広げていけることを願って、新たな挑戦にも取り組んでまいります。

ところで、開所式には全く関係ないお話ですが、今回日本からの移動に利用した飛行機には、行きも帰りもミャクミャク様が同乗されていました。これからもTOAMI VIETNAMをミャクミャク様が暖かく見守ってくださるに違いない、と勝手にご利益を信じています。万博会場にはトーアミグループの製品も多数使われておりますし、工事にも参加しましたので、これも何かのご縁かと思っています。
